北海道弁(北海道の方言)とは?「北海道弁のしゃべり方・一覧(例文付き)」

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北海道弁(北海道の方言)とは?「北海道弁のしゃべり方・一覧(例文付き)」

北海道ならではのものといえば、深い深い雪景色もさることながら、何といってもその言葉は特徴的。

しかし北海道は遠く離れているから、さぞかし言葉もわからないだろう……と思いきや、青森などの東北地方と比べて意外とわかりやすいと思ったことはありませんか?

それはなぜかというと、北海道へは、本州から多くの開拓民が移民しているため、本州、特に関東や関西の言葉がそのまま導入されているものが比較的多いからなのです。

ただ、その分全国各地の言葉が混じったり、独自の発展をしたりして、本州では聞き慣れない言葉になっている部分もあります。

今回は、実際に道民が今もよく使っている北海道弁を、例文つきでご紹介致します。

あ行

あづましくない

「ちょうど良くない」「居心地が良くない」といった、「まあダメではないけど、ピッタリじゃない、しっくりしてない」「なんかどこかがダメだ」という状態を表現した言葉です。

(例)

この座布団あづましくないね。


この座布団、あまり座り心地が良くないね。

 

いずい

「いずい」は北海道だけではなく、青森や岩手といった東北圏でもよく使われる言葉です。

意味は「あずましくない」に類似していて、不快感を表す言葉なのですが、どちらかというと身体的に「かゆい」とか「ちくちくする」「居心地よくない!」という不快感が「いずい」です。

(例)

目がいずい!


目がちくちくして、かゆい!

 

うるかす

うるかす、というのは「浸す」という意味です。

料理のときによく使われます。

(例)

マメうるかしといて


豆、水に浸しておいてね

 

おささる

これは、ネット上では「押ささる書かさる問題」として取り上げられることもあります。

北海道民、あるいは筆者のような北海道に浸潤された民が「おささる」とパソコンで打っても、「押ささる」と変換してくれず非常に不便です。

「押ささる」は、「押すつもりはなかったんだが、(つい手が触れたりして勝手に)押してしまった」ということを意味しています。

(例)

かんにん! 電気のスイッチ押ささっちゃったわ


ごめん! 電気のスイッチなんか触っちゃって押しちゃった。別に押すつもりじゃなかったんだけど。

※「ごめん」と「かんにん」は北海道では両方使われています。

 

か行

かかさる

「押ささる書かさる問題」の「書かさる」のほうがこちらです。

「押ささる」と同じく、「書かさる」は「書くつもりはなかったんだが、(つい手が触れたりして勝手に書いてしまった」ことを意味しています。

もちろん、パソコンで「かかさる」と入力しても、変換してくれません。

(例)

あっ、書かさっちゃった。


あっ、書くつもりじゃなかったんだけどちょっと手が触っちゃって書いてしまったよ。

しかし、東京の人は「書くつもりではなかったのだが手が触れて書けてしまった」ということを何と表現しているのでしょうか。

「書かさった」に慣れてしまうと全く想像がつきません……。

 

がんべ

「がんべ」というのは、カサブタ、もしくは乳児の頭や顔に多い「脂漏性湿疹」など、肌表面にできたガサガサするものの総称です。

たいていはケガをしたときのカサブタか、脂漏性湿疹で、状況によっては肌荒れを指すこともあります。

(例)

うちの子の頭にがんべできた


うちの子の頭に脂漏性湿疹ができた

 

きかない

「きかない」は、言うことを聞かない、の略されたもの。あるいはそこから発展して、やんちゃな子どもの性格を意味する言葉です。

やんちゃというのは悪い意味ばかりではなく、意志力が強い、活発といったような意味も含んでいます。悪い意味か、そうでないかは文脈にもよりますね。

(例)

この子はきかない顔してるね!


この子はやんちゃで活発そうな顔をしているね!

 

こすい

「こすい」は「ずるい」という意味です。

実際に漢字でも「狡い」と書くことからご存知の方も多いでしょう。

(例)

あいつはこすいヤツだからだまされないように気をつけな!


あいつはずるいやつだから、だまされないように気をつけな!

 

こわい

間違えやすい北海道弁ベスト3に入るのが「こわい」です。

通常、恐怖をあらわす言葉として理解されがちな「こわい」ですが、北海道では「疲れた」という意味があります。

(例)

あー、今日はこわかった。


あー、今日は疲れた。

 

さ行

サビオ

サビオは、北海道弁でばんそうこうのことです。

元々はサビオという商品名の絆創膏があり、これがそのまま絆創膏を意味する言葉として残ったもの。

北海道のほかにも、新潟、佐渡島などにサビオという呼び名が残っています。

(例)

サビオ貼ってー!


絆創膏貼ってー!

 

ザンギ

ザンギは今や、れっきとした北海道名物として扱われている、鶏の唐揚げです。

味付けは醤油ニンニクと決まっており、関東民が「ただの唐揚げでしょ」と思ってザンギを食べると、その違いに圧倒されることになります。

(例)

ビールのツマミにはザンギがぴったりだ。


ビールのツマミには醤油ニンニク味の鶏の唐揚げがぴったりだ。

 

しばれる

「しばれる」は「凍る」、「超寒い」という意味です。

ただの寒いという感覚ではまだ足りない、そんなニュアンスが含まれているかのようですね。

(例)

今日はしばれる。


今日はかなり寒い。

 

しゃっこい

「しゃっこい」は「冷たい」という意味です。

(例)

この水しゃっこいねえ。


この水冷たいねえ。

 

しょ

「しょ」は話し言葉の文末につく言葉です。

「○○でしょ」といったような意味あいで良いでしょう。

(例)

よくきたね、こわかったしょ。


よくきたね。疲れたでしょ。

こう見ると若者言葉のようですね!

ただ、若者言葉では「っしょ」と言われることが多いですが、北海道弁では小さい「つ」があまり発音されず、「したでしょ」は「したっしょ」ではなく「したしょ」に近く聞こえます。




た行

だら銭

「だら銭(せん)」は小銭のことです。

(例)

だら銭持ってる?


小銭持ってる?

 

タンパラ

すぐ腹を立てる人のことを、タンパラと呼びます。

つまり短気のことです。

(例)

あいつタンパラだよなあ。


あいつすぐ腹立てるよな。

 

とうきび

とうきびは、北海道弁で「とうもろこし」のことです。

札幌の大通公園などに展開する、とうもろこし販売のワゴンは、「とうきびワゴン」と言います。

(例)

今日とうきび何本ゆでる?


今日とうもろこし何本ゆでる?

 

な行

ないち(内地)

北海道の人は、本州のことを「内地」と呼びます。

沖縄の人が「本土」と呼ぶ感覚に近いのかもしれません。

ただ、「内地」が青森以南のどこまでに当たるのかは、いまいちよくわかりません。

(例)

内地から来たしょ。


本州から来たんでしょ。

 

なげる

野球? と思いきや、そうではありません。

北海道で言う「なげる」は「捨てる」という意味です。

(例)

それちゃんと投げといて!


それちゃんと捨てといて!

 

なまら

北海道弁の中でもかなり有名なものの1つでしょう。

「なまら」は「すごく」という意味です。

ちなみに、北海道発のホットクレンジング「マナラホットクレンジング」の「マナラ」は「なまら」をもじったものだそう。

(例)

なまらしばれるしょ。


めっちゃ寒いでしょ。

 

なんぼ

金額が「いくらか」を訊ねる言葉、あるいは、量が「どれくらいか」を表す言葉です。

量がよくわからないときに、「いくらかある」という意味でも用います。

(例)

これなんぼ?/なんぼかとっといて。


これいくら?(あるいは、これどれくらいあるの?)/いくらかとっておいて。

 

なんも

「どういたしまして」あるいは「気にしないでよ!」という意味です。

六花亭には「なんもなんも」というお菓子がありますが、このように2度繰り返し「なんもなんも!」と使う場合が多いです。

(例)

なんもなんも!


どういたしまして! 気にしないでよ!

ぬくい

暖かいという意味です。

暖かいことを「ぬくい」と言うのは北海道だけではないでしょう。

(例)

ハアー、ぬくいわあ。


ハアー、あったかいわあ。

 

は行

はんかくさい

標準語で言う「ばかくさい」にきわめて近い意味あいです。

軽率だ、おバカだ、という意味で良いでしょう。

(例)

はんかくさいことするでない!


ばかくさいことしちゃダメでしょ!

 

へんなとこ入った

食事をしていて、嚥下に失敗し気管に食べ物や、飲み物が入ってしまったとき、道民は「へんなとこ入った」と言うのですが、本州の人は言わないようです。

(例)

ゲホ! ゲホゲホゲホッ! うっ……お茶がへんなとこ入った!


ゲホ! ゲホゲホゲホッ! うっ……お茶が気管に入った!

 

ぼったくる

法外に高いおねえちゃんのいる飲み屋で使う言葉……ではありません。

北海道で「ぼったくる」と言えば、「追い返す」という意味です。

(例)

はんかくさいガキぼったくってやったわー


バカくさいガキ追い返してやったわー

 

ほんずけない

聞き慣れない言葉ですが、「意味がわからない」という意味です。

(例)

もうーほんずけないわ!


もうー意味がわかんないわ!

 

ま行

みったくない

こちらも、本州ではなかなか聞かない言葉のようですが、「みっともない」に通じるものがあり、「かわいくない」という意味です。

(例)

見てあれ! みったくないわー


見てあれ! かわいくないわー

 

めんこい

「みったくない」の反対に近い言葉が「めんこい」です。

「かわいい」という意味です。

(例)

あんたいつもめんこいねー


あなたはいつもかわいいわねー

 

や行

ゆるくない

「ゆるくない」は「楽ではない」「大変だ」という意味です。

(例)

あーもう、雪かきゆるくないもね。


あーもう、雪かきは大変だものね。

 

ら行

るいべ

北海道のスーパーや、観光客向けの土産物店でも、「るいべ」はよく売っていますので、知っていると重宝します。

「るいべ」は「鮭」のことです。

(例)

今日るいべ安いべ。


今日、鮭が安いよ。

 

わ行

わやくちゃ

「わやくちゃ」は「めちゃくちゃ」という意味です。

「くちゃ」が付かず、「わや」だけでも使用される言葉で、「わやだ」(めちゃくちゃだ)などとも言われます。

(例)

ああもう! こんなにたくさんあったら、わやくちゃだよ!


ああもう! こんなにたくさんあったら、めちゃくちゃだよ!

最後までご覧いただき、ありがとうございました! 内地の人から見たらそれなり楽しかったしょ?

北海道弁はまだまだたくさんあります。

なまらでっかいほっかいどう、広いのでいちがいには言えないかもしれませんが、言葉にも注目してみてくださいね。

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